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■神様について調べるには(日本編)■

作成者:戸田市立図書館/作成日:平成24年4月5日/平成24年4月11日改訂
「八百万神(やおよろずのかみ)」という言葉が示すように、日本にはたくさんの神様がいるとされています。キリスト教やユダヤ教、イスラム教では神様は1人、ゾロアスター教では2人であることを考えると、日本の神道における神様の多さが際立ちます。
では、日本にはどういう神様がいて、どういう特徴があるのでしょうか。今回は日本の神様の調べ方について紹介します。
目  次
図書館の資料で調べる方法
神様とは何だろう?
1.神名の読みを調べるには
調べてみよう:「可美葦牙彦舅尊」は何と読むの?
2.神様の特徴を調べるには
日本古来の神様民間信仰の神様
調べてみよう:「可美葦牙彦舅尊」はどんな神様?

図書館の資料で調べる方法

戸田市立図書館で所蔵する資料を使う。
  《神様を調べるときに参考となる分類記号》
   
031 百科事典 170 神道 210 日本史
281.03 人名辞典 387 民間信仰 813 日本語辞典
※図書館の資料には、テーマを表わす分類記号がつけられ、この分類記号順に配架されます。
※上記の分類だけでなく、前後の数字を含めて分類の棚探すことで目的の本を探せます。
  ●OPACで調べる
   
当館所蔵の本は、オンライン目録(OPAC)で探すことができます。
ホームページの「蔵書検索」で探す場合は、図書資料を探す画面から「一般書」、または「児童書」にチェックを入れて検索してください。 検索は漢字表記と読みがな(カタカナ)両方可能です。
検索するときは、「神様の名前」ではなく、「神名(シンメイ)」としたり、「神道(シントウ)」「日本史(ニホンシ)」「日本語(ニホンゴ)」「古語(コゴ)」などの関連する分野で検索してみると、収録された資料を探すことができます。
調べ方の手順(一例)
 
1.基礎知識を得る 百科事典などで基礎知識を調べます。
2.テーマを絞る 百科事典や本を見て疑問に思った点を抜き出し、何について調べたいのかを決めます。
3.分類を調べる 『日本十進分類法』やOPACを使って分類を調べます。分類を知ることで、前後の棚から該当する資料が見つかることがあります。
日本十進分類法については、「資料の探し方」のページ「3.ラベルの数字の読み方」や、こども用もくじ内にある「しらべもののしかた」をご覧ください。
4.裏付けをとる 調べた答えが正しいかどうかを確認します。2冊以上の資料を使うと安心です。
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●神様とは何だろう?
神とは、「人間に対し幸福や災いをもたらすと信じられているもの」や、「尋常でなく優れたもの、悪いもの、不思議なものなどおそれるべきもの」とされ、宗教によって神の数や考え方が異なります。
日本では、『古事記』『日本書紀』に登場する神から、民間に伝えられた信仰で祀られた神までさまざまです。自然現象、土地、人、動物、モノ、病気などが神として祀られています。
※『総合百科事典ポプラディア』3(ポプラ社、2011)p.57、『国史大辞典』3(吉川弘文館、1983)p.563等参照。
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1.神名の読みを調べるには
日本の神様の名前は読み方が難しいものも多く、神様1人につき1つの名前とは限りません。また、神様について調べたくても、読み方がわからなければ調べることはできないのが頭の痛いところです。神様の名前を調べるときは、漢字から探せる資料を使いましょう。
大百科事典 第28巻 索引(平凡社、1935)/R031-ダ-28
一項一解を特徴とする百科事典。日本の歴史・生活・社会事情を多く取り上げています。読み方がわからない場合も、索引を使うことで項目を探すことができます。
第28巻索引に「漢字索引」と「首字索引」あり。「漢字索引」は五十音順で、同音のものは画数順配列。
刊行年が古いため、本文は歴史的仮名遣いとなっています。
日本史人名よみかた辞典(日外アソシエーツ、1999)/R281.0-ニ
『歴史人名よみかた辞典』の増補版。収録件数は68,000件。人名、神名、架空・伝承名、一部の外国人名の読み方と典拠を調べられます。
姓・名どちらからでも検索可能。親字一覧、親字音訓ガイドあり。
新潮日本語漢字辞典(新潮社、2007)/R813.2-シ
通常の「漢和辞典」に記載されていない日本語の様々な異表記、異体字、熟字訓などを調べられます。
部首索引・音訓索引・総画索引あり。
本館参考資料室にある資料は貸出できません。館内での閲覧のみとなります。
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「可美葦牙彦舅尊」は何と読むの?
本を読んでいたら、「可美葦牙彦舅尊」という言葉が出てきました。頭文字の音「カミ」で調べても出てこないため、どうやら違う読み方をするようです。事典などを使って読み方を調べてみましょう。
手順 例:可美葦牙彦舅尊は何と読むの?
1.基礎知識を得る 上代、神または貴人の尊称に「尊」や「命」があるらしい。どちらも「みこと」と読む。(『広辞苑』第6版p.2685)
2.テーマを絞る 「可美葦牙彦舅尊」は何と読むの?
3.分類を調べる 281.0(人名辞典)/813.2(漢和辞典)
4.裏付けをとる 下にまとめてみました。
1.『大百科事典』第28巻索引 (1)カ−5画「可」を開き「可美葦牙彦舅尊」を探す。→p.137、1列目
(2)p.137「可美葦牙彦舅尊=宇麻志阿斯訶備比古遅神」とあるため、ウ−6画「宇」の中から「宇麻志阿斯訶備比古遅神」を探す。→p.69、2列目
(3)p.69「宇麻志阿斯訶備比古遅神」が第3巻p.37に掲載されている。
(4)第3巻p.37「宇麻志阿斯訶備比古遅神」は「ウマシアシカビヒコジノカミ」と読むが、同じとされる「可美葦牙彦舅尊」は「うましあしかびひこじのみこと」と読む。
2.『日本人名よみかた辞典』 (1)「親字索引」5画で「可」を探すか、「親字音訓ガイド」「か」−「カ」で「可」を探す。→p.192「可」
(2)p.192「可」を開き、2字目9画「美」の中から該当する人名を探す。
(3)p.193「可美葦牙彦舅尊」によると、「うましあしかびひこじのみこと」と読む。
3.『新潮日本語漢字辞典』 (1)巻末「部首索引」で口偏を探す。→p.362「口」→2画p.367「可」/または、「音訓索引」「カ−5画」で「可」を探すか、「総画索引」「5画−口」で「可」を探す。→p.367
(2)p.367「可」の熟語の中から、該当する用語を探す。
(3)p.368「可美葦牙彦舅尊」によると、「うましあしかびひこじのかみ」と読む。
調べてわかったこと 可美葦牙彦舅尊は「うましあしかびひこじのかみ」や「うましあしかびひこじのみこと」と読むことがわかりました。
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2.神様の特徴を調べるには
読み方がわかると、色々な分類の資料を使って神様の情報を調べることができます。
〔今わかること、これから調べる項目〕
神様の種類・特徴 分類 どの項目を見る?
わからない 031・281・813 神名の読みを調べるには
神話に出てくる 031・170・281・813 日本古来の神様
地域の信仰に根ざしている 031・210・387・813 民間信仰の神様日本古来の神様
日本古来の神様
大百科事典 全28巻+補遺3巻(平凡社、1933〜1935、1950)/R031-ダ-1〜28
一項一解を特徴とする百科事典。日本の歴史・生活・社会事情を多く取り上げています。読み方がわからない場合も、索引を使うことで項目を探すことができます。
本文は五十音順。第28巻索引に「漢字索引」と「首字索引」あり。「漢字索引」は五十音順で、同音のものは画数順配列。
刊行年が古いため、歴史的仮名遣いとなっています。他の百科事典と合わせてお使いください。
神道事典(弘文堂、1994)/R170.3-シ
神道の歴史と現状について解説された事典。9つの大項目に分かれています。付録には、神社一覧や年表などもあります。該当する項目は「古典の神」。
巻頭に「索引目次」(五十音順)あり。見出し語だけでなく、本文で取り上げた場合も検索可能。また、付録p.696〜703「神名索引」(五十音順)は、「記紀神系譜」と「記紀神名対照表」の該当ページを検索するもので本文に対応するものではありません。
付録p.714〜732「記紀神名対照表」で「古事記」と「日本書紀」に出てくる神様の名前を比較でき、「日本書紀」の所収巻数・段がわかります。
日本神名辞典(神社新報社、1994)/R172-ニ
全国著名神社の祭神、歴代天皇、義民神社調査結果で紹介された神を調べられます。祭神の説明は「古事記」の表記形に統一されています。
巻末に索引あり(五十音順)。
どの史料で使われた表記であるかがひと目でわかります(記=古事記、紀=日本書紀など)
※刊行年は新しいものの、説明文は歴史的仮名遣いです。
大日本神名辞書(堀書店、1972)/R175.2-ウ
古典に現れる天神地祇、一般伝承に見える祭神、功臣・功労者である祭神を調べられます。該当数は2800。
五十音順。付録に神代系譜、地神系譜、神徳一覧などあり。
見出し語・本文傍訓は歴史的仮名遣い、本文説明は新仮名使いです。
キーワードで引く古事記・日本書紀事典(東京堂出版、2006)/R210.3-キ
古事記・日本書紀の入門書的事典。
本文は五十音順。巻頭に「ジャンル別項目一覧」あり。神さまについて調べるときは「神々」を参照。
本館参考資料室にある資料は貸出できません。館内での閲覧のみとなります。
同じ分類の棚を見ると、上記以外の資料にも載っていることがあるので色々見てみましょう。
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民間信仰の神様
村の境や辻に祀られた道祖神や、家に滞在する貧乏神、病気を蔓延させる疫病神など、人の生活に密接した神様がいます。これらの神様はどんな特徴を持ち、どのように祀られてきたのでしょうか。民間信仰の神様について調べるときは下記資料をご覧ください。
大百科事典 全28巻+補遺3巻(平凡社、1933〜1935、1950)/R031-ダ-1〜28
一項一解を特徴とする百科事典。日本の歴史・生活・社会事情を多く取り上げています。読み方がわからない場合も、索引を使うことで項目を探すことができます。
本文は五十音順。第28巻索引に「漢字索引」と「首字索引」あり。「漢字索引」は五十音順で、同音のものは画数順配列。
刊行年が古いため、歴史的仮名遣いとなっています。他の百科事典と合わせてお使いください。
神道事典(弘文堂、1994)/R170.3-シ
神道の歴史と現状について解説された事典で、9つの大項目に分かれています。付録には、神社一覧や年表などもあります。該当する項目は「習合神」「民間の諸神」。
巻頭に「索引目次」(五十音順)あり。見出し語だけでなく、本文で取り上げた場合も検索可能。
諸神・神名祭神辞典(展望社、1991)/R172-ヤ
昭和6年刊行の『諸祭神名辞典』と『神社祭神辞典』との合本で2部構成です。第1部は神様についての通説を載せ(読みがなつき)、第2部は神社ごとに祭神・祭日・由来などを調べられます。
巻頭に「目次」あり。第1部は神様の特徴ごと、第2部は神社名の五十音順。第1部において希望の項目が見つけられないときは、「諸業み祖の神々(しょぎょうみそのかみがみ)」の部、「雑並に補遺(ざつならびにほい)」を参照のこと。
第1部は歴史的仮名遣いとなっています。
民間信仰辞典(東京堂出版、1980/R387.0-ミ)
民間信仰に関連する項目を解説した辞典です。具体的な事象を収載。
巻末に「索引」あり(五十音順)。項目があるものを太字表記し、説明中に出てくる場合も検索可能です。
日本民俗宗教辞典(東京堂出版、1998)/R387.0-ニ
日本の民俗宗教はもちろん、周辺地域(韓国・台湾)の宗教文化についても解説された辞典です。
五十音順。巻末に「索引」あり。
日本国語大辞典 第1〜13巻・別巻(小学館、2000〜2002)/R813.1-ニ-1〜13・別※第2版
歴史的かなづかい、漢字表記、品詞、語義解釈、出典・例文、方言、語源などが載っています。
神様の名前から特徴などを調べられます。
読みがなの五十音順。
本館参考資料室にある資料は貸出できません。館内での閲覧のみとなります。
同じ分類の棚を見ると、上記以外の資料にも載っていることがあるので色々見てみましょう。
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●「可美葦牙彦舅尊」はどんな神様?
読み方がわかったところで、「可美葦牙彦舅尊(うましあしかびひこじのみこと)」がどんな神様なのかを知りたくなりました。早速調べてみましょう。
 
手順 例:「可美葦牙彦舅尊」はどんな神様?
1.基礎知識を得る 「可美葦牙彦舅尊」は「うましあしかびひこじのみこと」と読む。
2.テーマを絞る 「可美葦牙彦舅尊」はどんな神様なのか。
3.分類を調べる 031(百科事典)/170(神道)/210(日本史)/813(日本語)
4.裏付けをとる 下にまとめてみました。
1.『大百科事典』第3巻 (1)p.37「ウマシアシカビヒコジノカミ」を引く。(←第28巻索引p.69)
(2)内容
・宇麻志阿斯訶備比古遅神と書き、可美葦牙彦舅尊(うましあしかびひこぢのみこと)と同じ。
・「天地混沌の時、海月の如く漂へる中に葦芽の如くに生れ出ませる神」とあるので、天地混沌の時、くらげのようにゆらゆらしている中で、葦の芽のように生まれた神様。
・「ウマシ」は美称、「アシカビ」は葦の芽のように生気盛んなこと、「ヒコ」は男子の称、「ヂ(ジ)」は尊称。
2.『神道事典』 (1)「索引目次」p.12「ウマシアシカビヒコジ」の掲載ページを探す。→p.40・42・54
(2)p.54「ウマシアシカビヒコジ」によると、「宇摩志阿斯訶備比古遅神(記)、可美牙彦舅尊(紀) 天地開闢のときに出現した神」で、古事記では独神、別天神五神の第4。「日本書紀」では最初または二番目に化生した神とされる。この神を祖先とする氏族はいないらしい。
※p.40「別天神(ことあまつかみ)」、p.42「独神(ひとりがみ)」に名前が出てくるが少ない。
3.『キーワードで引く古事記・日本書紀事典』 (1)ジャンル別項目一覧「神々」の中から、「可美葦牙彦舅尊(うましあしかびひこじのみこと)」を探す。
(2)「天地開闢の時に、別天つ神の一柱として生まれる独神。「記」では、「宇摩志阿斯訶備比古遅神」と記す。」と書かれている。
4.『新潮日本語漢字辞典』 (1)巻末「部首索引」で口偏を探す。→p.362「口」→2画p.367「可」/または、「音訓索引」「カ−5画」で「可」を探すか、「総画索引」「5画−口」で「可」を探す。→p.367
(2)p.367「可」の熟語の中から、該当する用語を探す。
(3)p.368「可美葦牙彦舅尊」には、「記紀神話で、天地が混沌としている時、葦の芽のように生まれたという神」と書かれている。
調べてわかったこと 天地開闢(てんちかいびゃく=世界の初め)の時に生まれた神様。本によって「宇麻志…」と書くものと、「宇摩志…」と書くものがあります。『大日本神名辞書』には『古事記』の表記として「宇麻志阿斯訶備比古遅神」を載せ、『古事記』(新訂増補国史大系7)p.5には「宇摩志阿斯訶備比古遅神」とあります。
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